情報学基礎 / 第 4 回

情報の表現(1)

アナログをデジタルにする ── 標本化・量子化と情報量

この回のねらい

データと情報

情報処理やコンピュータ科学の立場では、状況に応じて「データ」と「情報」を使い分けます。

意味
データコンピュータで直接利用できる数値や文字列
情報データにコンピュータで加工処理を行い、何らかの意味を持たせたもの
  データ              加工(コンピュータ)          情報
  学生氏名  ┐                                 ┌ 氏名
  数学得点  ├──────────────────→ ├ 平均点・順位
  英語得点  ┘                                 └ 評価

同じ「634」という数値でも、 それを見て知りたかったことが分かった人にとっては「情報」、 知りたいことが何もない人にとっては単なる「データ」です。 受け手に状態変化を起こしたかどうかが分かれ目になります。

アナログとデジタル

アナログ式デジタル式
表し方連続した量を測定して大きさを表す 区別できる離散の単位を数えて大きさを表す
道具の例ものさし、定規、体重計算盤(そろばん)、計数機、万歩計
信号連続的に変化するアナログ信号1 か 0 かの離散的なデジタル信号

自然界の物の大きさや重さは連続的に変化するアナログ量ですが、 コンピュータの内部ではデジタル量として処理します。

信号とノイズ

データをコピーやダウンロードすることは、「信号を回路やネットワークを介して伝送する」ことに他なりません。 その際、物理的な信号にはさまざまな要因でノイズが加わります

ノイズを乗せてみる動かせます

信号のデジタル化 ── 標本化と量子化

現実世界の音や画像をコンピュータで処理するには、デジタル信号へ変換する必要があります。 これをデジタル化といい、次の 2 ステップからなります。

操作何をするか刻む軸
標本化(サンプリング) 時間の間隔を離散的な値で区切る横軸(時間)
量子化 電圧の値を一定間隔に区切り、離散値で表す縦軸(電圧)

離散化された縦軸と横軸の目盛りの交点を与えることで、デジタル信号が階段状の波形として得られます。 実際にはさらに 2 進数に符号化し、1・0 の電圧に置き換えます。 できあがったデジタル信号は、元の信号の近似値です。

標本化と量子化動かせます

画像のデジタル化

画像の場合、離散的な点(画素または pixel)で連続的な平面を区切る処理が標本化です。 1 枚の画像が M 行 N 列の格子状に並んだ画素から構成されます。 そして各画素の色を離散値で与える操作が量子化です。

画像の標本化と量子化動かせます

ビット数と表現可能な情報量

1 ビット(bit)あると、0 か 1 の 2 つの状態を表せます。 1 個の電球が点いているか(on)消えているか(off)と同じです。 2 ビットあると電球が 2 個並び、00・01・10・11 の 4 状態になります。

電球を並べるクリックで点灯

8 ビットを 1 バイト(byte)といいます。

大きな単位

カタログでは K(キロ)、M(メガ)、G(ギガ)、T(テラ)、P(ペタ)、E(エクサ)、Z(ゼタ)、Y(ヨタ)が使われます。 ここで注意が要るのは、2 の累乗で数える系列10 の累乗で数える系列の 2 つがあることです。

2 進接頭辞読みバイト数10 進接頭辞読みバイト数およそ
1 KiBキビバイト210 = 1,0241 kBキロバイト103 = 1,000
1 MiBメビバイト2201 MBメガバイト106百万
1 GiBギビバイト2301 GBギガバイト109十億
1 TiBテビバイト2401 TBテラバイト1012一兆
1 PiBペビバイト2501 PBペタバイト1015千兆
1 EiBエクスビバイト2601 EBエクサバイト1018百京
1 ZiBゼビバイト2701 ZBゼタバイト1021十垓
1 YiBヨビバイト2801 YBヨタバイト1024一𥝱
単位を換算する入力できます
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